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Travel News

城壁の街が、十日間の冬の祭りになる

2027年2月5日(金)から14日(日)まで、カナダ東部のケベック・シティで第73回ケベック・ウィンター・カーニバルが開かれます。世界遺産の城壁に囲まれた旧市街のすぐ外、州議事堂前の広場に氷のブロックだけで宮殿が建ち、雪だるまの姿をした主役のボノムが、その主として街に帰ってきます。二つの土曜の夜には光と音楽のパレードが通りを埋め、流氷の浮かぶセントローレンス川では、漕ぎ、押し、氷の上を走って対岸を目指すカヌーのレースが行われます。

本稿は、祭りの成り立ちと見どころ、2027年に決まっている日程と2026年の実例、日本発ツアーと個人手配の現況、計画の注意をまとめました。各会場の催しの日時と入場パスの2027年の価格は本稿時点で未発表です。年ごとに変わる部分は、2026年の実例に日付を添えて書いています。

ケベック・ウィンター・カーニバルとは — 1894年に始まり、ボノムが治める十日間

夜の広場に、氷のブロックを積み上げた宮殿が青い照明に透けて立ち、その前を厚着の人々が歩いている。濡れた路面に光が映り込んでいる
夜のボノムの氷の宮殿。氷のブロックだけを積み、毎年、州議事堂前の広場に建てられる(2023年2月)·Jeangagnon / Wikimedia Commons·CC BY-SA 4.0

ケベックの冬の祭りは1894年に始まりました。厳しい冬と向き合う人々が、雪を楽しむ祭りで心を温めようとしたのが原点です。二つの世界大戦と1929年の大恐慌で途切れ、その後も断続的に続いたあと、1954年、冬にも街の経済を動かそうと考えた実業家たちが祭りを立て直し、祭りの顔として雪だるまのボノムを選びました。翌1955年に第1回のケベック・ウィンター・カーニバルが開かれ、ボノムは同じ年の1月9日、旧市街のサン・ルイ門の前で初めて姿を現して市長から街の鍵を受け取ります。以来、毎年1月末から2月半ばにかけての十日間、ボノムが街を治めるという建て付けで祭りが続き、2027年で73回目を数えます。

祭りの伝統は今もはっきりしています。赤い服、祭りの歌「サリュ・ボノム」、腰に巻く矢羽根模様の帯(サンチュール・フレシェ)、そしてボノムの小さな像を模した入場パス「エフィジー」です。矢羽根の帯は19世紀、外套の腰を締めて寒気を防ぎ、腰を支えるために使われていたもので、カーニバルがあるおかげでケベックの暮らしに残ったと主催者は書いています。パレードの沿道で鳴らされる赤や青の長いラッパも名物で、最大114デシベルの音が出るそうです。

主会場は旧市街の城壁のすぐ外、州議事堂の前に広がる国民議会広場(ロト・ケベック・ゾーン)で、ここに氷の宮殿が建ちます。2026年はこれに、ジョルジュ5世広場の「プラス・エラブル・デュ・ケベック」、フランコフォニー公園の彫刻庭園、旧港のエスパス400埠頭の「グーグーヌ・エ・ドゥドゥーヌ」を加えた4会場で、雪と氷の彫刻はあわせて40点を超えました。いずれも旧市街の宿から歩いて回れる範囲に収まっています。

見どころと会場 — 氷の宮殿、夜のパレード、流氷の川を渡るカヌー

雪の降る流氷の上で、五人のチームが番号34のカヌーを押しながら走っている。艇の周りは砕けた氷と雪に覆われている
氷上のカヌーレース。水があれば漕ぎ、氷に乗り上げれば艇を押して走る(2017年2月)·Cephas / Wikimedia Commons·CC BY-SA 4.0

日程の骨格 — 2027年に決まっている日と、2026年の実例

2027年について公表済みなのは、会期(2月5日から14日)と二夜のパレードです。第1夜は2月6日(土)17時30分から、下町側の3番街(1番通りから18番通りまで)。第2夜は2月13日(土)19時から、上町のグランダレ通り(エラブル通りから、州議事堂に近いオノレ・メルシエ通りまで)です。カヌーレースを含むそのほかの催しの日時と、各会場の開場時間は本稿時点で未発表です。

2026年(2月6日から15日)の流れは次のとおりでした。開幕は金曜の夕方で、主会場は初日が17時から23時、平日は10時から20時、週末は10時から23時。カヌーレースは開幕翌週の日曜、2月8日に旧港の19番・21番埠頭で行われました。夜のパレードは2月7日(土)に下町、2月14日(土)にグランダレ通りです。2027年もこの骨格は変わらない見込みで、開幕の金曜からの3日間に、パレードとカヌーレースが集まる形になります。2026年の会場と催しの詳細は、前年の11月中旬にプレスリリースで公表されました。

入場パスのエフィジーは13歳以上に必要で、12歳以下は不要です。2026年は税別で、早割が29カナダドル(1月11日まで)、以降と会期中は39カナダドルでした。オンラインのほか、市内の薬局チェーン(ブルネ)の参加店と各会場の入口で買え、提携店の割引券が付きます。夜のパレードとカヌーレースの観戦は、パスがなくても無料です。2027年分の価格と販売開始は本稿時点で未発表です。

日本発ツアーと手配の現況 — 専門ツアーは1社、開幕初日に会場へ入る行程

本稿時点で、カーニバルの見学を行程に組んだ日本発の添乗員同行ツアーは、JTBロイヤルロード銀座の「白銀の古都 フレンチカナダ7日間」(2027年2月4日出発・成田発)が確認できました。成田からエア・カナダの直行便でモントリオールへ入り、専用バスでケベックへ。旧市街のフェアモント・ル・シャトー・フロントナックに3連泊し、2日目にあたる開幕初日の2月5日にカーニバル会場へ入場、郊外のアイスホテルとモンモランシーの滝、トロワ・リヴィエールのシュガーシャックを巡ります。旅行代金は2名1室でひとり1,279,000円(エコノミー)から1,999,000円(ビジネス)、燃油サーチャージと空港諸税は別です。最少催行6名・最大12名の少人数で、本稿時点で満席の表示はありません。

阪急交通社には、オーロラのイエローナイフとケベックを組み合わせた「イエローナイフオーロラ&ケベック・ウィンターカーニバル6日間」という商品名が検索結果に残っていますが、本稿時点で商品ページは閉じられており、同社サイトの「ケベック ウィンターカーニバル」検索にも該当がありません。クラブツーリズムのサイト検索でも該当はありませんでした。各社の顔ぶれと価格帯の傾向はオールド・ケベックのツアー比較にまとめています。

個人手配なら、日本からはモントリオールかトロントまで直行便で入り、モントリオールからVIA鉄道でおよそ3時間、または国内線でケベック・シティへ向かいます。宿は旧市街か州議事堂の周辺、あるいは歩いて会場へ出られるモンカルム、サン・ジャン・バティスト地区が便利だと市の観光局は案内しています。会期中は市内の宿に需要が集中します。開幕まで4か月あまりの本稿時点でも、宿と航空券は早いに越したことはありません。日本国籍なら観光目的の短期滞在にカナダの査証は不要ですが、空路で入る場合は電子渡航認証(eTA)の事前取得が必要です。街の成り立ちと行き方は個別ガイドにまとめています。

JTBロイヤルロード銀座

  • 白銀の古都 フレンチカナダ7日間(ケベックに3連泊 世界最大級のウィンターカーニバルと名門シャトーの美食を愉しむ) 1,279,000〜1,999,000円2/4発・成田発・添乗員同行・ケベック3連泊・開幕初日2/5にカーニバル入場・最少催行6名/最大12名・燃油サーチャージ/空港諸税別 商品情報を見る

掲載商品は2026年9月24日時点の各社サイト掲載分です。価格・空席・出発日は各社サイトで確認してください。

渡航を考えている方へ — 計画の注意

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