インドネシア・スンダ海峡のアナク・クラカタウ火山が2026年9月上旬に大規模な噴火を起こし、首都ジャカルタのスカルノハッタ国際空港を含む8空港が一時閉鎖されました。空港は9月8日に運航を再開しましたが、火山は警戒レベルIII(4段階の上から2番目)のまま断続的な噴火を続けています。中部ジャワのボロブドゥール寺院は火山から約550キロ東にあり、寺院と周辺地域に噴火の直接の影響は報じられていません。この記事では、空路の現況と、渡航前の確認先を1本に整理します。
何が起きたか
アナク・クラカタウは7月上旬から警戒レベルIIIに置かれ、火口から半径3キロが立入禁止になっていました。9月4日深夜(現地時間23時7分)から約25時間にわたり連続的な噴火が続き、地質庁の発表では溶岩の噴泉と溶岩流、噴石を伴い、爆発音は数百キロ離れた地域でも聞こえたとされています。噴煙はスマトラ側で高度約15,000メートルに達し、火山灰がジャワ島西部(バンテン州、ジャカルタ、西ジャワ州)とスマトラ島南部(ランプン州など)に広がりました。
連続噴火は9月6日未明に収まりましたが、その後も9月8日朝に3回、9日夜にも噴火が観測されています。地質庁は「活動は依然として活発で、さらなる噴火の可能性が残る」として警戒レベルIIIと半径3キロの立入禁止を継続しています。
空港の運用と航空便への影響
- 閉鎖されたのは、ジャカルタのスカルノハッタ国際空港とハリム・ペルダナクスマ空港、バンドンのフセイン・サストラネガラ空港、ランプンのラディン・インテンII空港と、小規模な4空港の計8空港です(9月5〜6日から順次。閉鎖は7日まで延長されました)。運輸省の集計では約2,900便・約34万人に影響が出たとされています
- スカルノハッタ国際空港は9月8日未明に運航を再開し、他の空港も同日までに再開しました。再開後も航空各社の機体点検で遅延や欠航が残った便があります
- 日本発着ではANA・JAL・ガルーダ・インドネシア航空の東京〜ジャカルタ便に欠航・目的地変更が出ました。9月10日時点で運航は通常に戻っていますが、火山灰の再拡散があれば再び影響が出る可能性があります
- ジャワ島中部・東部の空港——ジョグジャカルタ、スマラン、ソロ、スラバヤ、クルタジャティ——は閉鎖の対象になっておらず、閉鎖期間中は代替着陸地に指定されて運用されていました
ボロブドゥール寺院への行き方の現況
- ボロブドゥール寺院(中部ジャワ州マゲラン)と拠点となるジョグジャカルタは、火山から約550キロ離れています。火山灰の広がりはジャワ島西部とスマトラ島南部にとどまり、寺院と周辺地域への影響は報じられていません。寺院の公開も通常どおりとみられますが、入場枠の予約は運営元の案内で確認してください
- 日本からの一般的な経路はジャカルタ乗り継ぎでジョグジャカルタへ入る形です。この乗り継ぎ地が今回の閉鎖の中心でした。ジャカルタ経由の行程では、噴火の状況によって同じ影響を受ける前提で、代替経路(シンガポール、クアラルンプール、デンパサール経由など)を候補に持っておくと安心です
- ジョグジャカルタ、スマラン、ソロの各空港は運用を続けています。ジャカルタ滞在中にジョグジャカルタ行きの国内線が運休した場合は、鉄道(ジャカルタ〜ジョグジャカルタ・所要7〜8時間)が陸路の代替になります
渡航を予定している方へ
- 出発前の確認先は、利用航空会社の運航案内、インドネシア地質庁の火山情報(MAGMA Indonesia)、在インドネシア日本国大使館の注意喚起です。噴火の規模と風向きによって影響範囲が短時間で変わります
- ツアーで訪れる場合——ジャカルタ経由の行程は、航空会社の判断で経路変更や日程変更がありえます。旅行会社の案内で確認してください
- 緊急番号は救急119・警察110・消防112です。受診の入口や医療費の考え方は海外で体調を崩したら(インドネシアの節)にまとめています
- 中部ジャワ州とジョグジャカルタ特別州を管轄する在外公館は在インドネシア日本国大使館(ジャカルタ)です。滞在中の方は、たびレジ(3か月未満)または在留届の登録を済ませておくと、緊急時の情報配信の経路になります
- あわせて外務省海外安全ホームページのインドネシアのページを確認してください
参考情報
- クラカタウ火山噴火に伴う火山灰の影響について(第2報)(在インドネシア日本国大使館)
- MAGMA Indonesia(インドネシア地質庁 火山情報)
- PVMBG continues monitoring Anak Krakatau after eruption ends(ANTARA News・2026年9月6日)
- Strong eruption at Anak Krakatau closes 8 airports, disrupts 1 558 flights in Indonesia(The Watchers・2026年9月6日)
- Indonesia airports reopen after volcanic ash disrupts thousands of flights(Al Jazeera・2026年9月8日)
- Anak Krakatau eruption: Jakarta airport reopens as ash clears(CNN・2026年9月6日)
- インドネシア|クラカタウ火山噴火に伴うフライト運航等注意喚起(特典旅行ニュース・2026年9月10日)
- 外務省 海外安全ホームページ
- たびレジ(外務省 海外旅行登録)
- 在インドネシア日本国大使館